【マルタ】観光で行くべき!おすすめスポット8選

以前の記事でも紹介させていただきましたが、マルタ共和国は、マルタ島、ゴゾ島、コミノ島の3つの島からなる国です。

地中海の透き通ったエメラルドグリーンの海や絶景スポットに恵まれているため、特に夏場は観光客や留学生に大人気です。美しい自然はもちろん、歴史的な建築や遺跡を巡ることができるのも魅力の一つです。

この記事を読まれている方の中には、一度はマルタに行ってみたいと思われている方も多いのではないでしょうか。

今回はマルタに行くなら「絶対行っておきたい観光スポット」を在住者の目線からご紹介させていただきたいと思います。

① バレッタ(Valletta)

マルタに来たからには、ここだけは絶対に外せない!マルタの首都「バレッタ」です。

在住者の私も何度行っても大好きな場所。

ユネスコ世界遺産に登録されているヴァレッタは、豊かな歴史と多様な文化が融合した美しい街です。16世紀に聖ヨハネ騎士団によって築かれたこの街は、要塞都市としての魅力が色濃く残り、中世の建物が立ち並ぶ石畳の小道やバロック建築が点在しています。

その中でも、「聖ヨハネ大聖堂」は、金箔で装飾された祭壇や大理石の床など、内部の豪華な装飾が圧巻です。カラヴァッジョの名画「洗礼者ヨハネの斬首」も見逃せません。ヨーロッパの数ある教会の中でも、バロック様式の傑作と考えられるだけあり、本当に見事としか言えない素晴らしい教会です。

ヴァレッタの西端に位置する「アッパー・バラック・ガーデン」は、観光の合間にリラックスできる美しい公園です。17世紀に設立され、元々は聖ヨハネ騎士団によって作られたそうです。ここからグランドハーバーやスリーシティーズの素晴らしい景色を見ることができます。

他にもヴァレッタは美食の街としても知られています。旧市街の路地に点在するレストランやカフェ巡りを楽しむこともできるでしょう。

② イムディーナ(Mdina)

静寂の街として知られる「イムディーナ」はマルタの旧都。

その名の通り、静かな中世の雰囲気が魅力的な街です。城壁に囲まれたイムディーナの街の中は、車の通行が制限されているため、落ち着いた雰囲気が楽しむことができるのです。狭い石畳の通りや美しいバロック様式の建物が、まるで中世にタイムスリップしたかの気持ちにさせてくれます。

特にイムディーナの大聖堂、「聖パウロ大聖堂」は必見です。バレッタの聖ヨハネ大聖堂と比べると小規模ですが、何とも荘厳な気持ちにさせてくれる空間をゆったりと堪能することができます。芸術的なフレスコ画やステンドグラスが見どころです。

また、城壁からはマルタ全島を一望できるパノラマビューが楽しめるのも魅力の一つです。

個人的には、イムディーナには夕焼けの時間帯に訪れるのがおすすめです。夕日の柔らかい光がイムディーナの古い街並みを美しく照らすので、さらに幻想的な風景が楽しめます。この時間帯は観光客も少ないので、静かで落ち着いた雰囲気の中で観光することができます。

なお、城壁内や周辺のラバトには美味しいレストランもたくさんあるので、夕焼けのイムディーナを堪能した後に、ディナーを楽しむのも良いでしょう。

③ 青の洞窟(Blue Grotto)

青の洞窟と言えば、イタリアのカプリ島が有名ですが、マルタにも青の洞窟があります。

ブルーグロット」と呼ばれる青の洞窟は、マルタ島の南岸に位置します。

海からアクセスできる洞窟群は、ボートツアーで訪れることが可能で、晴れの日には透き通る青い海を楽しむことができます。ボートの運行率が高いのは4月-10月の乾季の間で、冬場は天候によっては欠航になる可能性が高くなるので要注意です。ボートツアーは所要時間は約20-30分、料金は一人€10(2024年現在)、人数が集まりしだい出航します。

青の洞窟では、最も海が青く見えるのは午前中だと言われています。さらに、夕方になるとボートツアーが終わってしまっている可能性もあるので、午前中か遅くてもお昼過ぎ頃までには訪れることをおすすめします。

なお、ボートツアーに参加する場合は、下記のGoogle Map(展望エリア)ではなく、ボート乗り場の方へ直接行くようにしましょう。展望エリアからも絶景が見れるので、ぜひ両方行ってみてください。

そして、青の洞窟まで来たら、「ハジャーイム神殿」にも合わせて訪問することをおすすめします。

紀元前3,600年頃に建てられた古代の神殿遺跡で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。巨大な石を使った建築で、マルタ島で最も重要な史跡の一つとされています。なお、ハジャーイム神殿は青い海が広がるの壮大な風景を見渡すことができる高台にあるため、神聖な遺跡とともに絶景も楽しむことができます。

④ ゴゾ島(Gozo)

ゴゾ島」はマルタの北端にあるチェルケウア(Ċirkewwa)からGozo Channelというフェリーで約25分の距離にある島です。面積(約67㎢)なので、東京都の八丈島とほぼ同じくらいの大きさです。そのため、マルタから日帰りでも観光が可能です。

島全体がのんびりとした田舎の風景に囲まれていて、マルタ島とは一味違うゆったりと穏やかな時間を楽しむことができます。

主な見どころをご紹介

  • ヴィクトリア(Victoria):島の中心都市であり、チタデル(要塞)は、ゴゾ全体を一望できる絶景スポットです。
  • ラムラ湾(Ramla Bay):赤い砂浜が特徴的で、島内で最も人気のあるビーチです。
  • マルシャルフォーン(Marsalforn):美しい湾が広がり、ダイビングや新鮮なシーフードが楽しめるリゾートエリア。
  • シュレンディ(Xlendi):美しい断崖絶壁に囲まれた小さな漁村。夕日の名所と知られています。
  • ジュガンティーヤ神殿群(Ġgantija Temples):世界遺産にも登録されている世界最古の巨石神殿で、その歴史は紀元前3600年に遡ります。
  • タ・ピーヌ聖堂(Ta’ Pinu Basilica):美しいゴシック建築のカトリック教会。伝説的な奇跡の教会としても知られています。

豊かな自然と歴史が調和

ゴゾ島は自然やアウトドア好きの人から歴史愛好家まで様々な人を魅了する島です。個人的には、ゴゾ島の海岸沿いを歩くハイキングもおすすめです。見事な絶景を楽しみながら歩くことができます。

なお、チェルケウア(Ċirkewwa)だけではなく、バレッタ(Valletta)からは高速フェリー Gozo Highspeed(Valletta)も出ていて45分で到着することができるので、ぜひ訪れてみてください。

⑤ コミノ島(Comino)

海に浮かぶ船がまるで空中に浮いているかのように見える、「ブルーラグーン」で有名なコミノ島。

マルタに来たからはぜひ一度は訪れてみたいですよね。エメラルドグリーンの透明度の高い海は、シュノーケリングや泳ぐのに最適です。

マルタの中で最も小さな島であるコミノ島は面積が3.5㎢ほどで、マルタ島とゴゾ島の間にあります。島全体が自然保護区であり、車は入ることができず、徒歩やボートでしかアクセスできないようになっています。

マルタの北端にあるチェルケウア(Cirkewwa)からであれば、フェリーで15分程度で到着することができます。または、スリーマ(Sliema)やブギッバ(Bugibba)から、クルーズツアーとして参加することも可能です。クルーズツアーの場合は様々なツアーがあり、コミノ島とゴゾ島を1日で巡るツアーなども人気です。夏場は大変混み合うので、事前に予約を入れておいた方が安心でしょう。

夏(7月~8月)は、観光のピークシーズンで多くの観光客が訪れます。もし混雑を避けたいのであれば、春(4月~6月)と秋(9月~10月)頃に訪れることをおすすめします。

⑥ マルサシュロック(Marsaxlokk)

マルサシュロック」は、マルタ島南東部の美しい漁村として知られています。

特に毎週日曜日の朝に開催されるオープンマーケットで有名です。この日曜朝市では、地元の新鮮な魚介類をはじめ、マルタの特産品やお土産を購入することが可能です。日曜朝市はお昼過ぎ14時頃には閉店していくので、できるだけ午前中に到着するようにしましょう。

また、カラフルに彩られた伝統的な漁船「ルッツゥ(Luzzu)」が港に浮かぶ風景は、フォトジェニックなスポットとしても人気です。

そして、海辺のエリアにはレストランが立ち並び、新鮮なシーフードや伝統的なマルタ料理を堪能することができます。個人的には、午前中にマーケットを散策して、ランチをするというのが定番コースです。マルサシュロックでは、週末は特に人気のレストランは満席になってしまう可能性があるので、お目当てのお店がある場合は、事前に予約をすることをお勧めします。

また、海辺のエリアからは、たくさんのボートツアーが出ています。中でも人気なのは、飛び込みと絶景スポットで有名なセントピーターズプール(St. Peter’s Pool)まで約1時間程度で回るツアーです。ツアーでは、他にもデリマラ砦やいくつかの塩田も見ることができたり、カラフルな漁船が浮かぶマルサシュロックを海側から見れるもの魅力的です。

⑦ スリーシティーズ(Three Cities)

スリーシティーズとは、直訳すると3つの都市という意味です。マルタのスリーシティーズがそのように呼ばれるようになった理由は、ヴィットリオーサ(Vittoriosa)セングレア(Senglea)コスピクア(Cospicua)の3つの街は歴史的に密接に結びつきがあり、一つのエリアとして認識されているからだそうです。ここはマルタの中でも最も古いエリアで、中世の騎士団の時代からの歴史が色濃く残っています。

ヴィットリオーサ(別名:ビルグ)」は、1530年にマルタ騎士団が初めて拠点を置いた場所であり、マルタの歴史の発祥地とも呼ばれています。要塞や聖アンジェロ砦など歴史的建造物をはじめ、海洋博物館に訪れることもできます。

セングレア」は、要塞都市としての壮大な景観が魅力で、サン・ミケーレ砦やヴィットリオーサ港を一望できる眺めが人気です。静かで落ち着いた雰囲気と共に、まるで中世にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

コスピクアは、地元の文化と伝統が息づく街です。聖母マリアへの強い信仰を象徴するイマキュレート・コンセプション教会やバロック様式の建築が見どころとなっています。

スリーシティーズは、ヴァレッタなど他の観光地ほど有名ではありませんが、反対に観光客で混み合うことは少ないので、静かな場所で落ち着いて観光をしたい方にぴったりです。

なお、スリーシティーズを訪れる際は、バレッタからフェリーで10分程度で到着することが可能です。(Valletta Ferry Services)もしくは、伝統的な渡し船である「ダイサ(Dgħajsa」で渡るのもお勧めです。フェリーより個別の体験が楽しめるので、とても貴重な思い出となるでしょう。

⑧ セントジュリアン・スリーマ(St Julian’s / Sliema)

セントジュリアンとスリーマは、マルタの中でも特に都会的であり、観光や長期滞在の拠点ともなるエリアです。

マルタでは、政治や行政の中心は首都のバレッタですが、観光や商業の面ではセントジュリアンとスリーマが非常に重要な場所となります。

セントジュリアン」は、マルタのナイトライフの中心地で、特にパーチャビル(Paceville)はナイトクラブやバーが立ち並び、夜遅くまで賑わっています。

そして、スピノーラ湾(Spinola Bay)のエリアには、湾を囲む形で多くのレストランやカフェが並びます。カラフルなボートが浮かぶ、素敵な景色を見ながら食事を堪能することができます。

スリーマ」は商業の中心地でありながらも、海に囲まれているエリアとなるため、リラックスした心地よい時間を過ごすことができます。海沿いのプロムナードと呼ばれる遊歩道で、地中海の景色を満喫しながら、ジョギングや散歩をするのもお勧めです。

また、The Pointなど近代的なショッピングモールがあり、滞在中にショッピングを楽しむことができます。

さらにはスリーマはバレッタの対岸にあるため、The Pointの裏側やスリーマフェリーの辺りからは、バレッタの美しい景色を見ることができます。個人的には、ここから見るヴァレッタの景色が大好きです。

なお、スリーマフェリーのエリアからは、バレッタに向かうフェリーが出ているため、バレッタへのアクセスも抜群です。フェリーの乗船時間は10分程度で、景気を楽しみながら向かうことができるので、バスで行くよりもフェリーがお勧めです。( Valletta Ferry Services ※悪天候の場合は欠航になることもあるので要注意)

マルタに行くなら「絶対行っておきたい観光スポット8選」はいかがでしたか?

これから観光や留学でマルタに渡航をお考えの方に、少しでもお役に立てる情報となれば幸いです。

マルタは大きな国ではありませんが、歴史や文化が豊かで見どころがたくさんあります。私自身も2019年からマルタに住んでいますが、いまだに新たな発見があります。

日本から観光で来られる方は、マルタだけでなくヨーロッパを周遊したいという方もいらっしゃるかもしれません。限られた期間でマルタを訪れる方も多いですが、できれば1週間くらいは滞在して、見どころを十分に満喫していただけたらなと思います。

マルタ滞在にお勧めの季節に関しては、別の記事でご紹介させていただいていますので、ぜひそちらを参考にしてください。

今回それぞれの観光地について、もっともっとご紹介したいことがあったのですが、詳細の内容まで書くことができなかったので、また今後の記事で深掘りしていきたいと思います。

そして、これからもマルタのまだ知られていない魅力を見つけ出し、ご紹介できればと考えています!

引き続きよろしくお願いいたします。