【マルタ】イースター・聖金曜日のイベントに参加
実はクリスマスよりも重要なイースター?

イースターと言われても日本人にとってはあまり縁がないので、理解しづらいですよね。私もなかなか理解できずに、マルタ人に質問したりしていました。
イースターの日程は毎年異なり、春分の日の後の満月の後の最初の日曜日となるそうです。2025年は少し遅めで、4月20日(日)でした。
まずイースターをお祝いする日は、国によっても少し異なるようです。ヨーロッパ諸国では、イースターの当日とその翌日イースターマンデーをお祝いすることが多いですが、マルタでは月曜日ではなく、イースターの前の金曜日を祝日としてお祝いします。
その金曜日は、Good Friday(聖金曜日)と呼ばれます。聖金曜日は、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった日を記念する日です。マルタなど敬虔なカトリック教徒が多い国では、実はクリスマスよりも重要とも言われているイースター。聖金曜日には、マルタ各地で大規模な宗教行事が行われます。
聖金曜日はなぜGood Fridayと呼ばれるのか?

私がすごく疑問に思っていたのは、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった日なのに、なぜ「Good (良い) Friday」と呼ばれているのか。
ネットで色々調べてみると、下記のような回答が見つかりました。
- 「Good」は現代英語の「良い」という意味だけでなく、古い英語表現では「神聖な」「敬うべき」といった意味を含んでいるため。Holy Friday(聖なる金曜日)というような意味合いで使われている。
- キリストの死=神の愛によってもたらされた「救い」の日だから。キリスト教の教えでは、キリストが人類の罪を背負って十字架で命を落としたことが、人々に対する救いの始まりとされているそうです。
- 聖金曜日は悲しみの日ですが、日曜日の復活に向けた希望の日でもあるから、最終的には良い日となるから。
Good Fridayのイベントに参加してきました!
今年は久しぶりにGood Fridayのプロセッションと呼ばれるイベントに参加しました。
前回は、Mostaという場所で参加しましたが、今回はマルタ島中心部にあるNaxxarのイベントに参加。Naxxarのカトリック教会を中心とした、なかなか規模の大きく見応えのあるイベントでした。
教会の中から、十字架に架けられたイエス・キリスト、悲しみに暮れるマリア像、その他の聖像が何人もの担ぎ手に運ばれて出てきて、そのまま町を歩いていきます。
十字架に架けられたイエス・キリスト像は何度も登場しましたが、どんどん大きなものになっていき、とても重そうでした。キリスト像の担ぎ手は、おそらく地元でも体格の大きい男性たちが集められているのだろうと思います。途中で止まりながらゆっくり進んでいきます。


途中で音楽隊による演奏もありますが、お祭りの賑やかな雰囲気ではなく、どちらかというと祈りに包まれた厳粛な雰囲気で行われていました。


イベントに参加してみた感想とまとめ
今回久しぶりにプロセッションに参加してみましたが、やはり厳粛な気持ちになりました。マルタ人がいかに宗教行事を大切に思っているかを実感させられます。
前回のMostaで参加したときもプロセッションの流れは基本的に同じでした。カトリック教徒ではない私には、聖書の登場人物を一人一人理解するのは難しい部分もありますが、十字架にかけられたキリスト像やマリア像の悲しみなど、とてもリアルで見応えがありました。
国によっても少し異なるようですが、マルタ人によると、「Good Friday」はキリストが受けた苦しみや十字架を背負って歩いた道を自らも歩くように体験し、感謝と祈りを捧げると共に、その記憶を忘れずに受け継いていくという意味合いもあるそうです。
「Good Friday」のプロセッションに参加することで、カトリック教徒ではない日本人の私たちでも、マルタの文化や宗教を知るきっかけになるのではないかと思います。皆さんも今後機会があれば、ぜひ参加してみてくださいね。
なお、今回参加したNaxxarという街には、セント・ジュリアンからだとバスで約30分。タクシーで約10分の距離になります。
※バスの乗り方については、こちらの記事を参考にしてください。
※タクシーの乗り方については、こちらの記事を参考にしてください。
このNaxxarには、私の大好きな穴場の観光地「Palazzo Parisio」もあるので、ぜひ訪れてみてください。