【マルタ】治安情報・安心して過ごすための注意点を解説

これから旅行や留学を考えている方にとって、治安の良さは気になるところかと思います。

結論からすると、マルタは全体的に治安が良い国です。

ヨーロッパの中でも犯罪率は低いので、観光客にとっても安全に滞在できる環境が整っています。

実際に私もマルタには2019年から暮らしていますが、これまで特にスリに遭ったり、身の危険を感じたことはなく、治安の面では日本で生活しているのとあまり大差はないと感じています。

以前、日本の留学生がiPhoneをバスに置き忘れてしまった際に、親切な人が警察に届けてくれて見つかったということがありました。ヨーロッパと言えば、スリが多くスマホを紛失したら二度と戻ってこないというイメージなので、この話を聞いて感動したことを覚えています。

ただ、もちろん観光地の混み合っている場所やナイトクラブやバーでは、スマホや財布をスリに取られてしまったという人もいますので、注意が不要ということではありません。

マルタでは、殺人や強盗などの暴力犯罪が発生することは稀ですが、スリや車上荒らし、観光客を狙った軽犯罪が発生することはありますので、渡航する際は十分に気をつけましょう

せっかくの楽しい滞在中に、トラブルには遭いたくないですよね。

私もマルタではありませんが、過去に海外で財布やスマホをスリの被害に遭ってしまったことがあり、とても悲しい思いをしました。暴力的な被害には遭っていないのでまだよかったですが、限られた滞在期間中に警察に行ったり、滞在計画が台無しになってしまいます。

トラブルに巻き込まれないためにも、以下のことをしっかり注意しておきましょう。

1)スリや置き引きに注意

マルタは他のヨーロッパ諸国に比べると件数は少ないですが、それでもスリや置き引きに遭う人はいます。ナイトクラブ、ビーチ、バスの中、マルサシュロックの日曜マーケットなどは、スリが発生する確率が高い場所と言われています。せっかく滞在が台無しにならないように、貴重品からは常に目を離さないようにしましょう。貴重品が入ったバッグは前に持つ、また万が一被害に遭ってしまったことを考えて、財布の中に高額の現金を入れないことが大切です。個人的には、日本の銀行カード、運転免許証、保険証など、海外で不要なもの持ち歩かない、クレジットカードは1〜2枚のみにして残りはホテルの金庫に入れることをお勧めします。(私は財布を盗まれた際に、これらがすべて財布に入っており帰国後の再発行が何より大変でした…今は小さなコインケースに必要最低限の物だけ入れるようにしています。)

2)パーチャビルのエリア

マルタのナイトクラブはセントジュリアンにあるパーチャビルというエリアに密集しています。語学学校の歓迎会なども開催されているため、耳にすることがあるかと思います。ここはマルタの他のエリアと比べて犯罪率が5倍ほど高いと言われています。1番で書いた「スリや置き引き」をはじめ、「暴力事件」、「違法薬物」に関わる犯罪に巻き込まれる可能性があります。お酒を飲んでいる時も、貴重品は手元に置いておくことが重要です。そして、友達と一緒に楽しくお酒を飲むことは良いことですが、あまりハメを外しすぎて酔っ払いすぎないようにだけは気を付けましょう。

3)夜間の一人歩きは極力避ける

正直なところ、セントジュリアン、スリーマなど観光地であれば、夜間に女性が一人で歩いても特に怖い思いをしたことがありません。ただ、酔っ払いに絡まれたり、強盗に遭ったりする可能性がゼロではありません。いつ何が起こるかわかりませんので、夜間の独り歩きは極力避けることをお勧めします。特に人気のない路地裏などは避けて、夜遅くなる場合はタクシーに乗るようにしましょう。また観光で行くことはないと思いますが、マルサのエリアは売春や違法薬物の売買などがされていて犯罪率が高いと言われていますので注意してください。

4)白タクには乗らない

日本であれば駅や街中に流れているタクシーを捕まえて乗るということがまだ一般的だと思いますが、マルタではこの「白タク」に乗ることでぼったくりされる可能性が高いです。走行距離だけではなく、走行時間でも費用が発生するため、渋滞に巻き込まれて高額になったり、わざと遠回りをする、メーターを使わず通常の何倍もの金額を請求されるという話を聞きます。マルタでは、「Bolt」、「Uber」、「eCabs」などのスマホアプリが非常に使いやすいので、渡航前にダウンロードして利用できるようにしておきましょう。事前に金額や所要時間がわかるので大変便利ですし、何かトラブルがあってもヘルプセンターに相談することが可能なので安心です。

5)交通事故に遭わないように気を付ける

個人的に一番気を付けないといけないなと思うのは、「交通事故」です。マルタのニュースを見ていても、交通事故のニュースを頻繁に見ます。まず、マルタは小さな島国なので、車道も歩道もとても狭いところが多です。前から人が歩いてきたらすれ違えないので、車道を歩く必要が出てきてしまいます。さらに最近では電気自動車が増加しているため、車が近くに来ても音が聞こえず気づかないということがよくあります。その上、運転が荒い人や交通ルールを守らない人も多いので、外出中は常に注意が必要です。歩行者もスマホを見ながら歩いたりするのは、なるべく避けましょう。

以上、トラブルに巻き込まれないための注意点を紹介させていただきました。

なお、旅行や留学に行く際は必ず「海外旅行保険に加入」されることをお勧めします。

健康に自信がある人でも、海外では環境が異なるため思わぬ体調不良になったり、事件や事故に巻き込まれる可能性がゼロではありません。保険に入っていないと、現地での盗難や、病気・怪我をした際に多額の損害を被ることもあります。

前述の通り、私が海外でスリに遭った際も、保険会社に大変お世話になりました。日本語での電話サポートがあったことはもちろん、被害額がカバーされることは非常に有り難かったです。

旅行の追加費用で負担にはなってしまいますが、盗難だけでなく現地で病気や事故の際も、費用がカバーされることを考えると非常に安心です。

基本的には治安の良いマルタですが、滞在中に万が一トラブルに巻きこまれたら、警察にすぐに連絡をしましょう。

マルタでは、警察、消防、救急のすべての呼び出しに必要な電話番号は「112」です。

また、2024年1月1日よりついに在マルタ大使館が開設されました。(以前はイタリアのローマで兼任されていました)そのため、何か緊急事態があれば大使館に相談することも可能となりました。

在マルタ大使館

2024年1月1日より開設:在マルタ大使館(兼勤駐在官事務所)

住所:35-37 Tigne Place, Tigne Street, Sliema SLM, The Republic of Malta
Tel:(+356) 27-324-491
Email:embassy@ve.mofa.go.jp

休館日を除く月曜日から金曜日 09:30~12:30及び13:30~17:00
領事窓口は休館日を除き月・水・金の09:30~12:30

来館を希望する場合には、事前に電話又はメールにて面会時間を調整してください。

なお、どんなに治安の良い国でも、突然状況が変化することもあります。

渡航前には、外務省の海外安全ホームページにある「マルタ安全対策基礎データ」も確認するようにしましょう。